少年でもなければ高円寺も関係ないですが・・・
えーっと・・・
私・・・ある日、不注意で右手を重い家具の下敷きにしてしまいまして。
痛かったです、そりゃあもう。
「残念ながら見事に折れてますね」
なんと、右手の親指を根元辺りから骨折です。
そこからあれよあれよと言う間に、手術という流れになりました。
主治医は整形外科の中でも手の専門のドクターらしいので、その判断にお任せする形です。
それにしてもこのドクター、なんだかとてもイジローさんに似ています。
しかも暫く話しているとバイク乗りだということまで判り、同じバイク乗りとして手術を強く勧められました。
なんでも放っておいてもくっつくことはくっつくのですが、下手をするときちんとアクセル操作出来なくなるかもしれない、と言うお話でした。
それじゃあしゃーないね・・・。
と言うかバイク乗りのドクターが担当になったのは、不幸中の幸いかも。
そして手術当日。
局所麻酔で右手の痛覚がない状態で手術は進行していきました。
あれ?・・・なんか思ったより大変な手術なんじゃないかい?これ。
切開の後、思いっきり引っ張られたり、ドリルで穴開けられたりしてるのが分かります。
「あれ?硬ったいな〜」
おいおい、大丈夫か?
本当に大丈夫なのか!?Br.イジロー!!
あ、実際にはYZF-R1やロッシの話題を振ってくれたりと、色々気を利かせてくれたりはしたんですが、こっちはもう恐怖以外の何物でもありません。
痛覚がないとは言え、文字通り骨の髄までドリルの振動が伝わってきて、嫌な汗が全身を伝います。
約2時間後。
なんでも親指をピン2本で固定し、さらに筋肉で引っ張られておかしな位置に付かないように、親指と人差し指の骨にワイヤーを通しているそうです。
ワイヤーを外すのは骨がきちんと付いてから、なので1ヶ月以上は先の話になるとも。
うわあ・・・今年はもうバイクに乗るどころか整備も出来ないね・・・。
無念。
で、そのまま数日の入院となりました。
ぼくもこの業界の人間なので、意外にもバイクやその部品メーカーがこの分野で活躍しているのは知っています。
例えば車椅子はニッシンだし、ヤマハはその電動ホイールなんかも開発しているんです。
でも、これは初めて見たなあ。
この日最初の病院食。
少数派だとは思いますが、ぼくは病院食ってそんなに嫌いじゃないです。
薄い味付けが好きなこともあるんでしょう。
最後までわりと美味しく頂けました。
しかしここからがきつかった!
そう、お察しのとおり麻酔が切れると、もうめちゃくちゃ痛いわけですよ。
ロキソニン+フロモックスというお約束の薬を頂いても、全然効いてないと思えるほどの激痛!
やっぱり手はダメですね。
神経が集中しているので、他の部位とは比較にならないほど過剰に痛みが伝わってきます。
古来から爪剥がしが有効な拷問であり続けたのは、納得です。
この日ぼくが出来ることは、長い長い夜が明けるのをただひたすら待つことのみなのでした。
つづく。