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国産コクワガタ:その4
えー、だいぶ間が空いてしまいましたが、国産コクワ(Dorcus Rectus)です。
完全に記事にするのを失念しておりました(笑)。

数頭既に自力で蛹室を出てきており、それらは全て予想どおりメスでした。
CIMG7190.JPG

この時点で羽化確認出来たのはメスばかり。
やばい・・・オスいないのか!?
いやいや、オスはまだ羽化して間もないから、きっと蛹室でじっとしているに違いない。
などと自分に言い聞かせながら、まだ羽化を確認出来ていないビンを見ると・・・
CIMG7161.JPG

これは期待できます!
間違いなくオスでしょう、それもけっこう大きそう。

暴いてみる。
CIMG7162.JPG

素晴らしい!
CIMG7165.JPG

CIMG7166.JPG

コクワとしてはかなり大きい方です。
自然界ではなかなか見ない大きさだと思います。
CIMG7163.JPG

残りのビンも暴いてみます。
このビンは殆ど食痕が見られなかったので、☆ってると思っていたのですが、掘り進むと成虫のお尻が見えました。
これは大きさからしてオス・・・かな?
CIMG7183.JPG

大きめのメスでした!
イイヨイイヨー♪
CIMG7188.JPG

こっちは逆に、小さめ(自然界では標準?)のオス。
同じ環境で育てても、やはり個体差がありますね。
CIMG7175.JPG

先ほどのオスと比べると、歴然。
当然、歯形も違っています。
内歯がより根元に近いのがお判りになるでしょうか?
CIMG7180.JPG

オス3頭目発見!
CIMG7169.JPG

最初のオスにはやや届かず。
CIMG7181.JPG

結果、8頭飼育中、1頭☆、オス3頭、メス4頭という成績となりました。
心配してたほど雌雄の偏りはありませんでした。
ブリードするには十分すぎるほどの成果ですね。

・・・って2周目やるの?

とりあえず自力脱出したメスたちは、すぐさまゼリーに飛びつき後食開始。
オスも後食が始まったらどうするか考えます。

今回は初めての国産コクワガタのブリードでしたので、一応まとめ。
■菌床飼育は超有効(当然だけどw)、使用したのはオオヒラタケ。
■いきなり800ccボトルに投入したが、後半菌糸が劣化するわりに半分も食べてもらえないので、これは失敗。
200ccプリンカップ→600cc(メスなら400cc)くらいの菌糸ビンが良さそう、と推測。
■温度管理は20度前後、冬季は16〜18度くらい。

それと菌糸の状態がこんな感じで食べられているのが理想。
黒くなってきてたり、腐りかけてたりしてたら素直に交換しましょう。
CIMG7189.JPG

てゆーか、次はちゃんと記事つけますね、すいません。
19:16 | stagbeetles | comments(2) | trackbacks(0)
アマミノコギリクワガタ:その1
いないとは思いますが・・・期待されたた方、すいません、国産ノコギリの飼育は打ち切りました。
国産ノコギリは好きなのですが、同じ飼育手順・労力をかけるならより上位の「国産ノコギリ」を飼育してみたくなったのが、理由です。
「より上位の国産ノコギリ」と言えばそう、リュウキュウノコギリ(Prosocopoilus Dissimilis)であります。
中でも以前飼育していてもっともぼくを魅了したリュウキュウノコギリ原名亜種、アマミノコギリクワガタ(Prosocopoilus Dissimilis Dissimilis)を再び飼育することにしました。

国産ノコ幼虫を売却し、代わりに買ったアマミノコギリクワガタ(以下アマノコ)幼虫が届きました♪
超寒い日に届いたのに、カイロが入っていないのにはびっくりしましたが・・・。


そうそう、当ブログでは国産ノコギリと表記していますが、正しくは本土ノコギリ、つまり主に本州に棲息しているProsocopoilus Inclinatusのことを指します。
対してアマノコはリュウキュウノコギリ原名亜種でProsocopoilus Dissimilisとなり、まったくの別種となります。
ただまったくの別種であるリュウキュウノコギリが本土ノコに近い形態をしているのは、とても興味のあるところです。
湾曲した大アゴ、複数の内歯、これら本土ノコの魅力をリュウキュウノコギリも継いでいることは、ノコギリ大好きなぼくにとっては本当に嬉しいことなのです。

さてそんなアマノコ、実際にどんな姿なのか手持ちの標本箱でご説明いたしましょう。
ノコギリとフタマタオンリーの標本箱(笑)。
上段右から2番目がアマノコ、そのお隣がリュウキュウノコギリ亜種、トカラノコ(Prosocopoilus Dissimilis Elegans)です。


素人目には、どちらも本土ノコに非常に似ているように見えます。


一番分かりやすいのは、頭楯(口のある突起)が二股に分かれているところです。
しかしそんなことよりも、魅力的な特徴はご覧のとおり、大きく湾曲し、太い大アゴです。


こちらが本土ノコ。
頭楯は分かれていません。
またあれほどかっこいいと思われた大アゴもアマノコの大アゴを見てしまうと、かすんでしまうんですね。
やはり迫力が段違いです。


さてそんなマッチョな印象のアマノコですが、上手く育ててやればオオクワに並ぶ日本最大級のクワガタ成虫となり得ます。
ギネスでは80mm超えだったかな?
とにかくそういった楽しみもあるので、出来れば大きく育てたいわけです。
なので、本来のノコギリの王道から外れて、いきなり菌糸カップに投入することにしました。
幼虫が苦手でない方だけクリック




うーん・・・パッと見、あまり有望そうなのがいないのが気になりますが・・・
まさか全部メスとかないだろうな・・・。
この段階ではちょっと雌雄判別が難しいので、もう少し成長してから改めて観察することにしましょう。


菌糸に馴染んでくれると良いんですが・・・実は冒険なんだよなあ、これ。
全滅しないかぎり続く!
17:44 | stagbeetles | comments(2) | trackbacks(0)
国産コクワガタ:その3
菌糸ビン、菌糸プリンカップが出来上がったので、発酵マットにて保管しておいたコクワ幼虫を菌糸に投入します。
3日ほどで完成した菌糸ビン。


これくらい菌糸が回っていれば、使用可能です。
仕込みの時に開けておいた穴を拡大し、カップ内のマットを少し入れた後に幼虫を投入します。
その上からマットで軽く穴を塞いでおきます。


古い菌糸ビンだと表面の菌糸が分厚くなっていることがあるので、その場合はその部分も取り除きます。
また、この際にある程度雌雄判別出来ますので、オス(と思われる)幼虫はビンに、メスはカップに入れます。
判別の基準は頭蓋の大きさと卵巣班の有無ですが、2齢だと微妙なので大雑把な判断となります。
オオヒラタやギラファ等のように、大型のクワガタだと頭蓋の大きさが明らかに違うので容易なのですが、コクワではちょっと難しいですね。
2齢後期でこれくらいの体と頭蓋の比率だと、たぶんメスだと思いますが・・・。
幼虫が苦手ではない方だけクリック→

こっちは卵巣班。
これが出ていればほぼ間違いなくメスです。
幼虫が苦手ではない方だけクリック→


全て投入が終わったところで、飼育棚に移動。
20度前後で管理していきます。
やっぱラベル貼ってびしっとしてあると何かこう、気持ち良いですね(笑)。


コクワなので、このままビン1本で羽化までもっていけそうな気もしますが、どうでしょう・・・?
あとは菌糸の劣化だけが気になります。

(全滅しなければ)続く。
19:27 | stagbeetles | comments(2) | trackbacks(0)
国産コクワガタ:その2
取り出した幼虫をそのままにしていたので、そろそろちゃんとした餌と容器に移し替えます。
月夜のきのこさんから荷物が届きました。


内容は菌糸ブロック3個とプリンカップ、それにPPクリアボトル10個です。
月夜のきのこさんは安価でとても安定した品質のラインナップを揃えているので、いつも重宝しています。


これらの材料で菌糸ビンと菌糸プリンカップを作るのですが、そもそも市販の菌糸ビンを使わず、手詰めすることにどんな意味があるのでしょうか?
大きく分けて3点、メリットがあります。
まず、好きな容器に詰めることが出来る、というメリット。
工夫次第で色々な容器に詰めることが出来るので、何らかのテーマを持って飼育したい方には良いでしょう。
ぼくもかつては色々やっていましたが、今ではシンプルに同じ容器をずらっと並べる方が美しいし機能的だと思っていますので、スタンダードなPPボトルに詰めています。
次に添加剤を入れることが出来る、というメリットがあります。
今回はそこまでやる気はないので、添加剤は入れていません。
最後に、コストパフォーマンスに優れている、という大きなメリット。
初期投資でどうしてもボトル(ビン)代がかかりますけどね。

さて、作業開始です。
まずは菌糸ブロックを袋から取り出します。これ1個で3500ccに相当します。


菌糸の回っている白い部分を削り取ります。
特に鋭利な刃物である必要はないので、ぼくは百均のパン切り包丁を愛用。


ここからブロックを拳大にカットし、金網の上で細かく砕いていきます。
金網も百均のバーベキュー用のものを長年使用。


菌糸の塊や粗めの木屑が残りますので、これは捨てます。


ボトルに詰め替えます。
ボトルを始め、道具類をアルコール消毒される方も多いですが、ぼくは水洗いのみで済ませています。
ぼくの経験では、このことが原因でカビが発生したり、菌糸が腐敗したりということは一度もありませんので・・・。


ボトルいっぱいにざっくりと菌床を入れます。


菌床をガチガチに詰めていきます。
むしろここが甘いとカビが発生しやすいように感じますね。
消毒よりこっちのが重要かと。


このやり方でだいたい1/3くらいずつ詰めていくことになります。
あまり上の方まで詰めるのも良くないので、いつもこれくらいを目安にしています。
これで800ccボトルに対して650ccくらいです。


上部の壁面もしっかり固めます。


最後にドライバーで中心に穴を開けます。
こうすることで幼虫の投入が容易くなり、また菌糸の回りも早くなりますので、美味しい技です。


同じようにプリンカップも詰め、針で通気孔を開けておきます。
プリンカップは積み重ねて保管することが多いので、このように外周に沿って穴を開けておくと、積み重ねても幼虫が窒息するリスクを減らすことが出来ます。


最終的にブロック3個で800ccボトル10個+200ccプリンカップ25個が出来上がりました。
このブロックは1個525円ですので、菌糸ビン1個あたりなんと105円(ボトル代除く)、プリンカップ1個あたり21円と、実はマットより遥かに安いんですよね。
菌糸飼育のコストが高いと思っている方は、この機会に検討してみるのも良いと思います。


仕込んだ菌糸ビンを逆さにして、飼育棚で菌糸が回るのを待ちます。
逆さにするのはガス抜きのためです。
また、この時期常温で菌糸を回すのはかなり厳しいと思いますので、このようにミニファンヒーター(サーモ付き)等を使っています。
25度くらいを維持していれば数日で完成です。


続く!
20:49 | stagbeetles | comments(0) | trackbacks(0)
国産コクワガタ:その1
産卵セットを組んでから2ヶ月超。
いい加減割らないとまずいので(笑)、コクワの産卵セットを割ります。
よくよく考えてみると、外国産や離島産のコクワガタは経験済みですが、国産コクワガタ(Dorcus Rectus)のブリードは初めてのことでした。
ブリーダーをやっているとどうしても、きらびやかで不思議な形をした外国産等に目が行ってしまい、ごくごく普通種であるコクワをブリードする気にはなかなかなれないものです。

さて、その記念すべき最初の産卵セット、どうなっているかと気にはなっていて、ちょくちょくケースを見ているとかなり産卵木が削られことに気づいていました。
まあ産んでいるだろうなあ、と漠然と思っていましたがこのまま放置すれば共食いが始まってしまうので、そろそろ割らないとやばそうです。

そのセットがこちら。
産卵痕だらけです!


材とどかすと、メス発見!
しかもまだ足腰しっかりしているので、これは越冬させられそうですね。
ちなみにもう1セットの方は、卵及び幼虫の捕食を恐れて早々にメスを抜いています。
万全を期すなら両セットともメス抜きしておくべきですが、それくらい適当にやってました、ってことで(笑)。


産卵木。
これは期待できそう♪


材割りはマイナスドライバーで、慎重に少しずつ皮を剥ぐように行います。
こういう幼虫の食痕が出てきたら、その先に幼虫がいますので、更に慎重に削っていきましょう。


まずは1頭目、ゲット♪
幼虫が苦手ではない方だけクリック→

こちらも。


やばい、これはタコ採れ状態な気が・・・


幼虫が苦手ではない方だけクリック→

ゲットした幼虫はプリンカップに投入していきます。
食痕には幼虫の体内にあるバクテリアが糞と共に混入していますので、幼虫の負担をなくすためにも、食痕というか削りカスを一緒に投入します。
クワガタの幼虫は木材を分解するバクテリアを体内に持っており、これのおかげで効果的に栄養分を体内に吸収できています。
そして同時に、糞と共に排出したバクテリアで自分の周りの環境をより快適なものにしていくのです。
なので、まっさらなマットや菌糸ビンに投入すると、まずこの環境を自分に適したものにしようとバクテリアを大量に排出し、幼虫を弱らせてしまいます。


最初は90ccプリンカップに1頭ずつ投入していたのですが、大量に採れてしまったため、途中から200ccカップに2頭とか3頭とかぶちこんでいきました。
※絶対マネしてはいけません。クワガタ幼虫の飼育は1容器につき1頭が原則です!

結局何頭採れたのか正確には分かりませんが、30頭オーバーといったところでしょうか。
小ケースに小さな材1本でこれほどとは・・・コクワの繁殖力恐るべし。

バラバラになった産卵木。


最後に注意して頂きたいのは、こういった材やマットの処理方法です。
どれだけ注意して見ても、こういった廃材の中に幼虫や卵が混入していることがあります。
なので、これらを再びケースに戻し、1ヶ月ほど放置してからもう一度確認することをオススメします。
これは見逃した幼虫を採るという意味もありますが、それ以上に放虫を防ぐという意味があるのです。
今回は国産で、しかも地元の個体なので問題はないと思われますが、外国産や地元ではない種の場合、深刻な問題となります。
いわゆるDNA汚染というやつです。
ですから、廃材を保管出来ない場合は、確実に焼却して処理するようにしましょう。

あ・・・もう1セットあったっけ・・・。
既にやべえ・・・。

続く。
20:02 | stagbeetles | comments(2) | trackbacks(0)
国産ノコギリクワガタ:その3
今回はメスの方、産卵セットを組んでいきます。
本来、この前にペアリングという実に面倒な段階があるわけですが、今回は野外採集品なのでそのままセットに投入となります。
※ブリード品では必ずペアリングが必要です。

まず準備段階として産卵木を用意しておかなければなりません。
この産卵木はクヌギもしくはコナラの朽木で、主にキノコ栽培に使われた後のホダ木が使われます。
飼育種ごとに向いている産卵木があると言われていますが、基本的には柔らかいものを選べば良いと思います。
「柔らかい」「硬い」の判断が最初のうちは分からないかもしれませんが、目安として産卵木の断面に爪を立ててみて、跡がくっきり付くようなものが「柔らかい」産卵木です。
慣れればだいたいの感覚で分かるようになります。

それら産卵木を水に沈めて、数時間漬けておきます。
そこから取り出してさらに数時間、表面の水気を飛ばします。
そこまで終わったのがこちら。


今回は多治見産ノコギリ、名古屋産ノコギリそれぞれ1セットずつ、それに名古屋産コクワ2セットの計4セット組みます。
径の大きな産卵木をノコギリに、小さな木をコクワに使うことにしました。
水気を飛ばした産卵木の皮をマイナスドライバー等で剥き、剥いた表面についているオレンジ色の部分をざっと削りとっておきます。
これをやるかはその人の好み次第だとは思いますが、ぼくは産卵跡が目視しやすいので削りとる方法を取っています。


シイタケ菌のコマ打ち箇所もえぐり取っておきます。
これも自由ですが、メスが木を齧るきっかけになるのでは?とこのようにしています。
ちなみにパプアキンイロクワガタ(パプキン)なんかはこのコマ打ち跡にメスをそのまま放り込んでやるだけで、産卵行動に移ったりします(笑)。


産卵木はこれで完了です。
ここまではノコ、コクワ、どちらも同じです。


まずはノコギリクワガタのセッティングをしていきましょう。

ノコギリクワガタの産卵セットで一番大事なのはマットです。
クワガタ幼虫用として売られている二次発酵マットを使えば良いのですが、カブトムシの幼虫に使うような黒いマットは向いていません。
ぼくはホームセンターで売っているマットは使ったことがないので何とも言えませんが、産卵に関して特に重要な部分なので、専門店で売っているものを買った方が確実だと思います。
目安としては写真のような黒すぎず、白すぎず、褐色の色をした二次発酵マットが良いです。

次にこれに加水します。
ぎゅっと握って形が崩れないような状態が理想的な水分量で、水が滴るようでは多すぎ、すぐ形が崩れるようでは少なすぎです。
徐々に加水し、もし多すぎたようならマットを追加して水分量を調整しましょう。


このマットをケースの底3センチくらいまで、すり鉢の棒や拳を使って固めていきます。
これ、マジでガチガチになるまで固めます!
どれくらいかと言うと、ケースを逆さにしてもマットが落ちてこないくらいに、です。
ここはかなり重要な箇所なのでしっかりやっておきます。
特に四隅がないがしろになりがちなので、要注意です。


その上からケース半分くらいまでやや固めにマットを追加。


その上から産卵木を置き、ふんわりとマットで埋めてしまいます。
産卵木の表面がやや出ているくらいで構いません。


その上から最初に剥いた皮を転倒防止に敷き詰めてしまいます。


あとは四隅にゼリーを置き、メスをぶち込んで完成です♪
四隅に置くのは一度にゼリーを食べられてしまわないようにするためです。


次にコクワのセットです。
基本的にはノコと同じですが、2段階目のマット投入前に産卵木を入れてしまいます。
この状態で2段階目のマットを投入し、産卵木の1/3〜1/2まで埋めます。
これは産卵木の固定目的のマットなので、特に神経質になる必要はありません。
産卵木がぐらぐらと動きさえしなければ良いのです。


これにゼリーとメスを放り込んで完成です。
ケースも産卵木がぎりぎり収まるくらいの小さなものを選んだので、特に転倒防止材も必要ないでしょう。


実はノコギリは主にマット中に産卵するのに対し、コクワは産卵木に産みます。
なので、マットも絶対に二次発酵マットを使わなければならない、ということはないのですが、以前そういった種類のクワガタをセットした時に、産卵木に産みつけられ成長した幼虫がマットにこぼれている、ということがよくありました。
そこでぼくはこういった幼虫が生きていけるよう、幼虫の餌にもなるマットを使っているわけです。

さて、あとはクワガタの種類と産地、セットした日付をラベルに書いて貼り、温度変化の少ないところで放置しておきます。
セットして数日は様子見しますが、大丈夫なようならこのまま1週間放置です。
なるべく刺激を与えない方が産んでくれますから。


結果はまたこちらで。

産んでいれば(笑)続く。
12:33 | stagbeetles | comments(2) | trackbacks(0)
クワガタ簡易テラリウム
クワガタは集団で飼うと殺しあうので、1頭1ケースが原則です。
これはオスメスペアでも同じで、ヒラタ等のオスは簡単にメスの首をはねてしまいます。
そこでペアリングの際には色々な工夫をしなければならないのですが、今回は野外品ということで、オスメスを分けた後すぐにメスだけを産卵セットに投入してしまいます。
野外品のメスはほぼ間違いなく交尾済みなので、ペアリングの必要がないからです。

一方、オスの方は観賞用のケースに投入です。
ぼくが長年使っているのはDorcusくわがた村さんのアクリルケースです。
大きなアクリルの枠組みの中に4つのケースが収納出来る仕様です。


1つ1つのケースを独立して使用することも出来ます。
コバエの進入できない構造、傷がつかず透明度の高いアクリル製、観賞にぴったりの形・大きさと言うことなしです。
ガラスではないので、割れる心配もありません。


以前にも書いたようにハムスター用マットを薄く敷き、その上に転倒防止用のオブジェを入れます。
ここはせっかくなので、見栄えのするものを配置しましょう。
ぼくは熱帯魚用の陶磁製のオブジェや、流木を好んで使います。
いずれも腐敗したりダニ等の雑虫が湧くこともなく、さらに悪臭を放つこともありません。
それから餌皿も必ず用意しましょう。
きちんとセットしてやることで、ゼリーの飛散を防ぎ、清潔を保つことが出来ます。
ちなみに下のゼリーを半分にカットしてセットできる餌皿はぼくのオリジナルで、わざわざ作って頂いたものです。
とは言え、今では樹脂製の同じようなものが既に市販されているので、誰でも似たようなものが入手可能です。
特許申請しとけば良かったなあ・・・(笑)。
この餌皿だと大アゴの長いオスでも楽にゼリーを摂取することが出来ます。


こっちは普通の餌皿なのですが、端に木ネジを打ち込んであり、ゼリーが簡単に餌皿から外れないように加工(?)してあります。
この一手間でまるで汚れ方が違うので、是非お試しあれ。




オオクワ投入。


右はノコのオス。
アクアリウムならぬテラリウムっぽくって良いでしょ?


阿古谷産ゴードン血統です。
既にF10の貴重な血統ですので、今年は気合入れて増やしましょうかね。


成虫用ケースはとにかく清潔維持が第一です。
その要因となるようなものは徹底排除しましょう。
そのためにも自然由来のものを投入することは出来るだけ避け、人工物でセットするのがベストです。
初心者ほど山で取ってきた枝や腐葉土等を入れたがりますが、そこでまずハードルが上がってしまいますので、ご注意を!

続く。
20:30 | stagbeetles | comments(8) | trackbacks(0)
国産カブトムシ:その1
あれから1週間と経たず、例の友人からまたお誘いが。
えー・・・正直もうお腹いっぱいなんですけど・・・。
しかし一人で行かせるのは危険なので、結局同行することになりました。

めんどくさいです(笑)。

ご覧のとおり、割とすぐ近くに街の灯りがあり、とても昆虫採集が出来るとは思えないポイントです。


前回は雨が降った直後だったので、樹液の出もよく、良い条件が揃っていましたが今日はどうでしょうか?
・・・って別に採れなくても良いんだけどね、オイラは。


うーん、前回いたポイントにはいませんね。
そもそも樹液出てません。




おっと、いた!
カブトムシゲットです。




実はぼくが乗り気でなかった理由の一つに、お目当てであるクワガタの時期は過ぎていることがあります。
名古屋のこの辺りですと、採れるクワガタと言えばノコギリとコクワ、たまにスジ?ってくらい。
特にノコギリはカブトムシとの競争を避けるために、7月中旬くらいでピークを終えます。
連中はそのためにわざわざ、成虫時期の半分くらいは地中にいて、地上に出てくるタイミングをズラしているくらいなのです。
ノコギリの成虫寿命が極端に短く思えるのはこのためです。

で、こちらは前回とは別のポイント。
すごい!めっちゃいる!!


カブト天国!!(笑)


こちらもまた別のポイント。
つかカブトェ…。


大方の予測どおり、カブトばっかり(笑)。
なんとカブト17匹。


唯一のクワガタはコクワメス1匹。


さすがに友人もこんなに要らないと言うので、仕方なくカブト2ペア、コクワメス1匹を引き受けることにしましたが・・・
カブト増やしてもしょーがないんだよなあ・・・。
とりあえず、クワガタ幼虫の餌のゴミ処理班にはなるけど・・。


・・・とりあえずセットだけしてみます。
あんまり産むなよー!!(いやマジで

たぶん続く。
13:57 | stagbeetles | comments(4) | trackbacks(0)
国産ノコギリクワガタ:その2
奥琵琶湖ツーリングから帰ってきた後、セガ時代の友人と約束していたのである場所へ・・・。

名古屋市某所。


まあ、だいたい予想はついていると思いますが、深夜の昆虫採集でございます(笑)。
ここ最近バイクにかまけていて、こちらの世界からは遠のいていたので、久しぶりの採集です。
さて、着いたはいいけど、どうやら待ち合わせ場所は別の入り口だったようです。
でもよくよく見ればこの辺りも良さそうなポイントじゃないですか。
灯火採集できそうなポイントをざっと見てみます。


この街頭の足元にノコギリクワガタの死骸発見!
大歯型の死骸で、おそらく鳥にやられたのでしょう。
これは俄然、期待できそうですね。


友人と合流。
早速案内してもらいます。


樹液採集で重要なのは、匂いです。
樹液の出ているクヌギ、ナラ等は独特の甘い匂いがしますので、それを頼りにポイントを絞っていきます。
んー、樹液は出てるけどいないなあ・・・。


あ!
いました!!


捕虫網でそっと落とし、友人が落ちたポイントを調べると・・・


いえーい!
ノコオスとメス、ペアでゲットだぜ☆


ぎりぎり大歯型・・・かな?
これまで色々なクワガタをブリードしてきましたが、ぼくは国産ノコギリが一番好きです。
この湾曲した大アゴと赤いボディは本当に美しいですね。


なんにせよ今日は幸先良いです。
よもや名古屋市内でこんな良いポイントがあるとは!
もう1匹、メスもいました。


そして次のポイントへ・・・。
コクワメス発見!!


中歯型ノコオスゲット♪


そして最後のポイント、これがすごかった。


1本の樹に3箇所ほど樹液が出ている箇所があり、それぞれゴミムシと蛾、スズメバチ、クワガタとカブトムシがせめぎ合っていました。


蜂が危なくてなかなか思うようにさせてくれませんでしたが、結果としてカブトムシ、クワガタ共にけっこうな数をゲット♪


他にもちょこっと周って、最終的な成果はこちら。


クワガタ9匹。


カブトムシ3匹。


やっぱ昆虫採集は楽しいね!
ぼくはカブトムシは要らないので、ノコオス1匹、メス2匹、コクワメス1匹だけ頂いてあとは友人にあげました。

早速我が家で飼育の図。
下のメスがすごい勢いでゼリーに食らいついてます(笑)。
こんな時は窒息死だけ要注意です。


久しぶりのブリードセット、国産の普通種ばかりとは言え、ちょっと楽しみです♪

たぶん続く。
01:59 | stagbeetles | comments(4) | trackbacks(0)
国産ノコギリクワガタ:その1
大の字さんがクワガタを捕まえた!ということで引き取りに行って参りました。
大の字さんは新聞配達のアルバイトもされているので、よく配達中にクワガタやカブトムシを発見されるそうです。
今度拾ったらちょうだい!
とおねだりしていたところ、この一報がありましたので、いつもどおり道の駅 瀬戸しなのまで行ってきた次第であります。

お譲り頂いたのはこちら。


で、今後も拾った際には衛生的(重要)かつ安全に飼育できるよう、コバシャ(ミニ)を始めとした部材やら餌やらをお渡ししておきました。
コバシャ=コバエシャッターは雑虫が入らないようにするには必須の飼育容器。
これにダニ等湧かないよう、ハムスター用のマットを入れます。
ハムスター用のマットは針葉樹から作られているので、ダニ等が発生しにくく、また腐敗速度も遅いので適役なのです。
あとは転倒防止用の造花。
クワガタ飼育で一番多い死因は、実は転倒死です。
しっかり捕まることのできるものを入れてあげましょう。
これはなんでも良いのですが、見た目と腐敗せずダニ等が発生しないことから、こういった人工物をぼくは好んで使っています。


ゼリーはプロ用の硬めに作られたものを使用。
蓋は剥がさず、十字に切って入れるのがポイントです。
こうすることによって、マットに飛び散らず清潔を保つことが出来ます。


せっかくなので瀬戸しなので一服。


このかき氷、めっちゃボリュームありました!
氷もすごくきめが細かくてオススメの逸品なのですが、なにせ量が多いのでご注意(笑)。



そんなわけで大の字さん、来年には50倍にしてお返ししますのでご期待下さい!!(笑)

たぶん続く。
00:06 | stagbeetles | comments(8) | trackbacks(0)
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